子どもが生まれたら、「出生届」だけでなくお金の申請も確認しよう
子どもが生まれると、出生届や健康保険の手続きに加えて、児童手当や医療費助成など、お金に関する申請も増えます。制度によっては自動的に振り込まれるわけではなく、自分で申請しなければ受け取れないものがあります。
しかも、申請先は市区町村、勤務先、健康保険、ハローワークなどバラバラです。そこでこの記事では、出産後に確認したい主な制度を「誰が対象か」「いくら」「どこに申請するか」「公式ページ」の順で整理します。
先に結論: 出産後は、まず「児童手当」「子ども医療費助成」を市区町村で確認し、会社員なら「出産手当金」「育児休業給付」も勤務先と確認すると漏れを防ぎやすくなります。
まず確認したい制度一覧

| 制度 | 主な対象 | 金額の目安 | 主な申請先 |
| 児童手当 | 0歳~高校生年代 | 月1万~3万円/人 | 市区町村(公務員は勤務先) |
| 子ども医療費助成 | 自治体の対象年齢まで | 自治体により異なる | 市区町村 |
| 出産育児一時金 | 健康保険の加入者・被扶養者 | 原則1児50万円 | 健康保険・医療機関 |
| 出産手当金 | 条件を満たす健康保険の被保険者本人 | 標準報酬を基に計算 | 加入する健康保険 |
| 育児休業給付金 | 要件を満たす雇用保険被保険者 | 休業前賃金を基に計算 | 原則勤務先経由でハローワーク |
| 出生後休業支援給付金 | 一定要件を満たす育休取得者 | 最大28日・13%上乗せ | 原則勤務先経由でハローワーク |
| 妊婦のための支援給付 | 妊婦給付認定を受けた方 | 1回目5万円+胎児1人につき5万円 | 市区町村 |
※制度には個別の支給要件があります。「自分は必ず対象」と決めつけず、申請前に公式ページと勤務先・自治体で最新条件を確認してください。
1. 児童手当|出生後は市区町村へ認定請求
児童手当は、0歳から18歳到達後の最初の3月31日までの子どもを養育している方が対象です。現在の月額は、3歳未満が1万5,000円、3歳以上高校生年代までが1万円で、第3子以降は年齢区分にかかわらず3万円です。
子どもが生まれたときは、現住所の市区町村へ「認定請求書」を提出します。公務員は勤務先への申請が必要です。原則として申請した月の翌月分から支給されるため、出生後は早めに手続きを確認しておきましょう。
2. 子ども医療費助成|住んでいる自治体への申請が必要
子どもの医療費助成は、健康保険が適用される医療費の自己負担を自治体が助成する制度です。国の一律制度ではないため、対象年齢、窓口負担、所得要件、申請方法などが地域によって異なります。
ここは『県名だけ』で調べるより、実際に住民票がある市区町村の公式ページを確認するのが確実です。以下では人口の多い地域の参考として、東京都と主要都市の公式ページを掲載します。
- 東京都|乳幼児医療費助成制度(マル乳)
- 大阪市|こどもの医療費を助成します
- トップ – 横浜市地域子育て支援拠点システム
- 千葉市|子ども医療費助成制度
- さいたま市|子育て支援医療費助成制度
- 福岡市|子ども医療費助成制度
たとえば横浜市では子育て支援拠点サイトがあり、千葉市では出生届とあわせて申請できる場合があります。大阪市では出生時のオンライン申請、さいたま市でも電子申請に対応しています。制度の使い方は自治体ごとに違うため、転居した場合は転居先でも改めて確認しましょう。
3. 出産育児一時金|原則1児50万円
健康保険の加入者または被扶養者が妊娠4か月(85日)以上で出産した場合、出産育児一時金の対象になります。産科医療補償制度に加入する医療機関等で、妊娠22週以降に出産した場合は原則1児につき50万円です。
多くの医療機関では「直接支払制度」が利用でき、健康保険から医療機関へ直接支払われます。そのため、50万円をいったん自分で受け取ってから病院へ支払う形とは限りません。出産費用が一時金より少なかった場合は、差額の申請ができる場合があります。
4. 出産手当金|出産で会社を休み、給与が出ない期間を支える
出産手当金は、健康保険の被保険者本人が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合などに支給されます。支給対象期間は原則、出産日(予定日より遅れた場合は出産予定日)以前42日、多胎妊娠では98日から、出産日の翌日以後56日までの範囲です。
1日あたりの支給額は、原則として支給開始日前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2を基に計算します。勤務先の証明などが必要になるため、産休に入る前から会社の人事・総務に申請方法を確認しておくとスムーズです。
公式:協会けんぽ「出産手当金」
5. 育児休業給付金|育休中の収入減を支える
雇用保険の被保険者が一定の要件を満たして育児休業を取得した場合、育児休業給付金の対象になります。申請手続きは原則として事業主を経由して行い、勤務先を管轄するハローワークへ提出します。本人が希望すれば本人申請も可能です。
また、2025年4月からは「出生後休業支援給付金」が始まっています。原則として両親が一定期間内に14日以上の育児休業を取得するなどの要件を満たす場合、最大28日間、休業開始前賃金の13%が上乗せされ、育児休業給付と合わせた給付率は80%となります。
6. 妊婦のための支援給付|出産後の「胎児の数の届出」も確認
2025年度から、従来の出産・子育て応援交付金に代わり、法律に基づく「妊婦のための支援給付」が実施されています。妊婦給付認定後に5万円、さらに胎児の数の届出後に胎児1人につき5万円が支給される仕組みです。
2回目の給付は、出産予定日の8週間前の日以降に胎児の数を届け出る仕組みで、出産後に手続きをする自治体もあります。実際の申請方法や面談の流れは市区町村ごとに案内されるため、妊娠届を提出した自治体の案内を確認してください。
申請漏れを防ぐために、出産前に「どこへ申請するか」を分けておく

制度名だけ覚えようとすると混乱しやすいので、申請先で分けると整理しやすくなります。
| 確認先 | 主な制度 |
| 市区町村 | 児童手当、子ども医療費助成、妊婦のための支援給付 |
| 健康保険 | 出産育児一時金、出産手当金 |
| 勤務先・ハローワーク | 育児休業給付金、出生後休業支援給付金 |
出産直後は、睡眠不足や慣れない育児で書類を確認する余裕がなくなることもあります。出産前の段階で、勤務先の申請書、市区町村のページ、健康保険の手続きをブックマークしておくだけでも負担を減らせます。
「もらえるお金」は、貯金額を考えるときにもセットで確認したい
子育てには教育費や日々の生活費がかかりますが、必要な現金を考えるときに、公的制度を無視してすべて自己資金で準備しようとすると必要額を大きく見積もりすぎることがあります。反対に、制度があるから貯金は不要というわけでもありません。
生活防衛資金、公的給付、毎月の収入を分けて考えることが大切です。子ども1人・2人家庭の現金目安については、前の記事でモデルケースを使って試算しています。
関連記事:子ども1人・2人家庭の貯金はいくら必要?
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まとめ|出生後は「市区町村・健康保険・勤務先」の3か所を確認
子どもが生まれた後に確認したいお金の制度は、一つの窓口ですべて完結するわけではありません。まず市区町村で児童手当と子ども医療費助成を確認し、健康保険では出産育児一時金・出産手当金、勤務先では育児休業給付の手続きを確認しておくと整理しやすくなります。
制度は改正されることがあり、自治体独自の助成もあります。この記事の金額だけで判断せず、実際に申請するときは必ず公式ページの最新情報を確認してください。


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