はじめに|夫の育休は「何か月休むか」だけでは決められない
夫も育休を取りたい。でも、いつから、何か月取るのがよいのか。育休中の収入はどうなるのか。妻が復職する頃に保育園へ入れなかったらどうするのか。考えることは意外と多いものです。
私たち夫婦も、第一子の出産を控え、育休と復職後の働き方を検討しています。私はまず3〜6か月程度の育休を想定。妻は少なくとも半年〜1年程度の育休を考えています。ただし、これは現時点の計画で、実際の取得期間は出産後の状況や保育園の入園時期によって変わる可能性があります。
この記事では2026年10月時点の制度をもとに、産後パパ育休・通常の育児休業・給付金の違いを整理し、夫婦で計画を立てる方法を紹介します。
1.産後パパ育休と通常の育休はどう違う?
| 比較項目 | 産後パパ育休 | 通常の育児休業 |
| 取得時期 | 出生後8週間以内が基本 | 原則子が1歳になるまで |
| 期間 | 通算28日まで | 対象期間内で取得 |
| 分割 | 2回まで | 原則2回まで |
| 申出期限 | 原則2週間前※ | 原則1か月前 |
| 給付 | 出生時育児休業給付金 | 育児休業給付金 |
※産後パパ育休の申出期限は、一定の労使協定がある場合に最大1か月前となることがあります。分割取得の申出方法なども勤務先で確認してください。
産後パパ育休は、通常の育休とは別枠で取得できます。出産直後に集中的に休むのか、長めの育休を取得するのか、両方を組み合わせるのかによって、夫婦の生活設計が変わります。

2.育休中の収入はいくら?給付金の基本
育児休業給付金は最初の180日とそれ以降で給付率が変わる
一定の雇用保険加入要件などを満たすと、育児休業給付金は休業開始時賃金日額に基づき、支給日数が180日目までは原則67%、181日目以降は50%で計算されます。賞与は算定基礎に含まず、給付額には上限があります。休業中に給与が支払われる場合などは減額・不支給になることがあります。
出生直後の休業には追加の給付がある場合も
出生後休業支援給付金は、原則として両親が所定の期間内に14日以上の育休を取得するなどの要件を満たした場合、最大28日間、休業開始時賃金日額の13%相当が追加支給される制度です。通常の67%と合わせると給付率80%となり、社会保険料免除や非課税の効果を踏まえて「手取り10割相当」と説明されます。ただし、全期間の給与が満額保証される意味ではなく、上限や個別条件があります。
ざっくり試算:休業前の月額賃金30万円の場合
賞与を除く休業前6か月の平均月額賃金が30万円で、休業中の給与がなく、給付要件を満たすと仮定した概算例です。最初の180日は月約20.1万円(30万円×67%)、181日目以降は月約15万円(30万円×50%)。出生後休業支援給付金の対象となる28日間については、28日分の賃金日額を基準に追加13%を計算します。実際の支給額・支給単位期間・上限は個別に異なります。
なお、給付金の入金は給与と同じ毎月のタイミングとは限りません。生活費を先に支払えるよう、一定の手元資金も考えておきましょう。会社独自の給与補填や賞与の扱いは勤務先に確認が必要です。

3.私たち夫婦の育休プラン|育児→復職→時短勤務をつなげて考える
私が考えているのは、まず3〜6か月程度育休を取り、育児にしっかり慣れること。その後、妻が育休中の間はいったんフルタイムで働く想定です。妻の復職時に保育園へ問題なく入園できれば、私は時短勤務へ移行する方向で考えています。
もし希望時期に保育園へ入れなければ、追加の育休取得や休業期間の調整も検討します。ただし、通常の育休の分割取得は原則2回までで、取得できる時期や延長には要件があります。「保育園に入れなければいつでも自由に休める」というわけではありません。
妻は半年〜1年程度の育休を想定しています。将来的には第2子も希望しており、復職せず次の産休へつなぐ可能性も話し合っています。ただし、次の妊娠時期は予測できず、産休・育休や給付の受給資格も個別事情で変わります。家計面だけを理由に出産時期を決めるのではなく、体調・希望・働き方を優先しながら考えるつもりです。
この計画で大切にしたいこと
最初から夫婦で育児に関わること、妻の復職後も育児を片方だけに集中させないこと、保育園の入園時期によって働き方を柔軟に見直すこと。この3つが私たちの軸です。里帰り出産をせず、自宅で夫婦の生活を始める予定なので、私も早い段階から育児の実務を身につけたいと考えています。
4.保育園に入れなかった場合|育休延長と「再取得」は別問題
保育所等に入れないことを理由に育児休業給付金の支給対象期間を延長する場合、2025年4月から確認書類と審査の扱いが変わっています。入所保留通知書だけでなく、保育所の申込書の写し、延長事由認定申告書などが必要で、速やかな職場復帰のための入所申込みであることが確認されます。
また、法律上の育休取得期間と雇用保険の給付金支給対象期間は必ずしも同じではありません。保育園の申込時期、自治体の選考スケジュール、勤務先の申出期限を並べて確認しておきましょう。
「いったん復職してから再び育休を取る」計画も、分割回数や例外要件に左右されます。私たちのように段階的な復職を検討する場合は、取得前に人事担当者へ具体的な日程案を見せて相談するのが安心です。

5.申請前に会社へ確認したいチェックリスト
□ 産後パパ育休と通常の育休、それぞれの申出期限・書式
□ 育休の分割取得・復職後の再取得に関する扱い
□ 育児休業給付金・出生後休業支援給付金の申請担当
□ 給付金の初回振込までの目安と必要書類
□ 育休中の給与・賞与・社会保険料の扱い
□ 保育園に入れない場合の延長申請手続き
□ 復職後の時短勤務の利用条件・申出期限
□ 妻の復職時期と保育園の申込締切の確認
6.よくある疑問
Q.夫が3〜6か月育休を取ることはできる?
制度上、要件を満たせば可能です。ただし、希望期間のすべてで同じ給付率になるわけではありません。勤務先の申出期限や業務引継ぎも早めに確認しましょう。
Q.夫婦が同時に育休を取ると損?
一概には言えません。出生直後の追加給付、双方の休業前賃金、賞与、保険料免除、保育園の予定などで家計への影響が変わります。夫婦別々の期間と重複する期間を分けて試算するのがおすすめです。
Q.第2子を考えている場合、復職しないほうが有利?
一律には言えません。次の産前産後休業・育児休業の取得や給付には個別の要件があり、勤務実績や休業期間などで判断が変わります。妊娠のタイミングを前提に給付金を確約することはできません。
まとめ|「育休を何か月取るか」より「その後どう育てるか」
夫の育休は、出産直後のサポートだけでなく、夫婦がその後どのように働き、育児を担うかを考える機会でもあります。私たちはまず私が3〜6か月程度の育休を取り、妻の復職・保育園入園に合わせて時短勤務へつなげる方向で検討しています。
まずは、夫婦それぞれの休業希望時期を書き出し、勤務先と自治体の期限を照らし合わせてみてください。給付金の金額は、厚生労働省の公式試算ツールも参考になります。
参考リンク
・厚生労働省|育児休業制度特設サイト https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/childcare/
・厚生労働省|産後パパ育休 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/paternity/
・厚生労働省|育児休業等給付について https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135090_00001.html
・厚生労働省|育児休業等給付 Q&A https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158500.html
・厚生労働省|保育所等に入れなかった場合の延長手続き https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00040.html
・厚生労働省|産休・育休中の経済的支援かんたん試算ツール



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